ナシのスプリンクラー防除の現地導入が始まったが、まだまだ課題が多い。 @スプリンクラーから遠くまで薬液を飛ばすには、霧状ではなく薬液の粒子を大きくするため、散布量が10a当たり600LとSS(スピードスプレヤ)の2倍程度となり、濃度を基準どおりにすると農薬代が2倍かかる。 A葉が繁茂する6月〜8月は、葉に遮られて薬液がかかりにくい部分が生じて防除効果が劣るので、4月〜5月及び秋防除のみ使用した方が無難である。(全農薬散布回数の半数程度にとどまる) 一方、@農薬の周囲への飛散が少ない、ASSのように音がうるさくないという周辺住民に対する配慮が行えるほか、B10a当たり600L散布する時間は約5分と非常に短い、C地面が乾いた際に散水装置として使用できる、D散水氷結法による防霜装置としても使用できるなどのメリットも多いので、更なる有効活用の現地検討が必要である。 (参考)散水氷結法とは 水が氷に凍結する時に水1gにつき80calの熱を放出することを利用して、葉に水を散水し、0℃以下にならないようにして霜害を防ぐ方法。 |
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感じに散布される |
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