TopPage 栽培管理のポイント
 
堆肥の施用
 
1 作付け前に牛糞堆肥を500g/㎡施用 
 大学農園では、毎作、牛糞堆肥を施用している。
 学生が施用する場合は、1㎡当たり「ひしゃく」ですりきり2杯を施用する。
  ひしゃく1杯は600mlであり、2杯で1,200ml×堆肥の比重0.4=500g/㎡となる。
  
 
     
 堆肥の施用  牛糞堆肥  牛糞堆肥の成分表示
  
4 堆肥には、土壌の機能をパワーアップする様々な効果がある

(1)種々の栄養成分が供給される
 
作物の収穫により土壌から持ち去られた微量要素を補給できる。

(2)緩効性肥料としての効果がある
 
堆肥中のN(窒素)は、土壌微生物の体に取り込まれて分解された後に、作物の根から吸われるため、速効的なNの肥効率は低い。
 特に牛糞堆肥は、速効的なNの肥効率が10%程度と低いが、1~2年の長期的な肥効率は30%程度あり、緩効性肥料として有効である。
 大学農園で施用している堆肥の化成肥料代替量は、次のとおりと想定している。
  ※堆肥500g×N含有成分1.3%×肥効率10%=0.65g/㎡

(3)土壌の団粒化が進み、物理性が改善される
 堆肥の分解物(腐植)は土粒と土粒を結びつける働きがあり、土壌の団粒化が進み、通気性や排水性(水はけ)、保水性(水もち)が良くなる。
 また、腐植は陽イオン(NH4+、K+、Ca2+、Mg2+)の吸着力が大きく、肥料の保持力が高まる。
   出典:図解でよくわかる
土・肥料のきほん
(日本土壌協会 監修)

(4)堆肥の施用により、土壌pHの変動を和らげる緩衝作用が高まる

(5)土壌病害虫による被害を受けにくくなる。
 
堆肥を餌にして多様な微生物が増殖し、土壌中の有害微生物の活動を抑制する。