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土壌伝染性の糸状菌 による病害 |
1 菌類は、真核生物であり、細胞の中には膜で囲まれた核が存在し、この中に2本のDNAからなる染色体が収められている。また、ミトコンドリアというエネルギー獲得器官がある。 クロロフィルを持たず、外部の有機物を利用する従属栄養生物であり、分解酵素を分泌して細胞外で養分を消化して、細胞表面から吸収する。 菌類のうち、体が多数の菌糸と呼ばれる管状の細胞から構成されているものを糸状菌と呼ぶ。 糸状菌は、土壌中には十万種以上存在すると言われ、土壌微生物の中で最も多い。 糸状菌の大きさは、直径が3〜10マイクロメートル、長さはセンチ単位にもなる。 糸状菌のうち、大型の子実体を形成するものは、キノコと呼ばれる。 2 土壌伝染性の糸状菌による病害 (1)土壌伝染性病害の特徴 発生すると、農作物の栽培期間中は薬剤による防除が困難なもの(黄色表示)が多く、野菜の連作障害の最大の要因である。 (2)主な病原糸状菌及び病名
(3)防除対策 ア 施設では、梅雨明け後に30日以上、太陽熱利用による土壌消毒を行う。(センチュウ防除にも有効である。) 処理後の再汚染を防止するため、処理前に施肥、畝立てを行い、終了後にフィルムマルチを除去し、耕耘しないで定植を行う方法が望ましい。
イ 露地でも30〜40日間フィルムマルチを行うことにより、太陽熱消毒を行う。 ウ 必要に応じて、土壌消毒剤による防除を行う。 エ トマト、ナス、キュウリでは、病害虫抵抗性・耐病性台木を活用する。 オ 根こぶ病は、発生ほ場では抵抗性品種(CRと表示)を利用する。 |
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